アムネスティ・インターナショナル日本 神奈川連絡会
夏休み企画(ユース世代(30歳以下)とユースサポート対象)
元子ども兵士ミシエル・チクワニネさん(コンゴ民主共和国)が語る体験
~子どもの権利条約30周年を迎えて~
8月25日に元子ども兵であり、活動家であるMichelさんを招いたイベントには30名を超える多くの方々にお越しいただきました。
以下、講演内容を報告します。
<<Michelさん 講演内容>>
<<講演終了>>
続いて、参加者で少人数のグループを作り、感想や気になったことを分かち合う時間を設けました。そして、質疑応答の時間を最後に設けました。
Q. 子ども兵だった時の恐怖から、どうやって立ち直ったのですか?
A. 子ども兵士の恐怖より、父親との6時までに帰るという約束を破ったことの方が恐怖でした。家に帰ってから、父親がコミュニティに戻そうと、色々な手助けをしてくれました。
Q. どのくらいの期間、子ども兵士だったのですか?
A. 2、3週間です。とても、幸運でした。人生の全てを子ども兵に費やして亡くなった子どもをたくさん知っているので、私は幸運でした。
限られた時間の中でしたが、Michelさんのお話から人権や市民として声を上げることなど、日本社会で生活する上でも大きな学びをいただけました。ありがとうございました。
【イベント概要】
日時 2019年8月25日(日) 14:00-16:30(受付開始 13:30)
場所 かながわ県民サポートセンター7F 711ミーティングルーム
講演者 ミシエル・チクワニネ(コンゴ民主共和国 元子ども兵士)
参加費 無料
申込 不要
主催 アムネスティ・インターナショナル日本 神奈川連絡会
協力 認定NPO法人 フリー・ザ・チルドレン・ジャパン
Waku Up Japan
*通訳あり
【講師略歴】
ミシエル・チクワニネさん
1988 年 1 月生まれ。コンゴ民主共和国出身、現カナダ・トロント在住。
5 歳の時に誘拐され子ども兵士として紛争に巻き込まれ、想像を絶する苦しみや試練を乗り越えた経験を持つ。
紛争下で育ち、政治的信条のもと立ち上がった父親が拷問を受け殺害される現場や、レイプされる母親を目撃した。自身も拷問を受けるなどの経験をもつ。彼の父親を含む 580 万人以上が命を落とした内戦時代に育ったミシェルは、戦争による死と腐敗で暗黒の少年時代を過ごした。
11 歳の時、難民となって故郷を離れ、以後アフリカ国内で避難生活を送り、多くの問題に直面するが、同時に力を合わせて生きるコミュニティーの美しさも知る。その後、難民認定を受けカナダ国籍を取得し 16 歳の時にカナダへ移住。国際NGOフリー・ザ・チルドレンのカナダのモチベーション・スピーカーとして活動を始め、北米の多くの人々、特に子どもや若者に訴えかけ、勇気を与え、今までに10万人以上の前で語ってきた。
また、途上国の貧しい地域の学校を訪れ、子どもたちに自身の体験談や、変化を起こせる能力を一人ひとりが持っている事を伝え励ました。彼のスピーチを聴く者に希望や変化への情熱を与えている。
2012 年、2013 年、2014 年と過去3回来日し各地で講演会を行った。日本テレビ「世界一受けたい授業」に出演し、2013年2月に番組が放送された。著書に「ぼくが 5 歳の子ども兵士だったとき‐内戦のコンゴで‐」(汐文社刊)がある。